ツリーを使った「見える化」は組織の状況・可能性を視覚化することで潜在力を最大化します。
現代のヒト・モノ・カネを増やせない、しかし情報だけは増えるという厳しいビジネス環境で、最小の資源から最大の効率と創造性を引き出すための不可欠な第一ステップです。
後述の「ロジックツリー」のうち、「HOWツリー」を用いると最も簡潔に目的と手段の脈絡と優先度を表現できます。
多くの日本人が戦略をスケジュールと勘違いしているために「方向性」をうまく表現できなかった問題を解決し、相互理解の効率を飛躍的に高めます。
「HOWツリー」で組み立てた戦略ツリーに実務の状況を反映し続けることで、実態がズレはじめているか「見え」ます。 現場同士が知らず知らず作業の重複などで足を引っ張りあっていたり、手薄になっている重要施策領域が早期に発見できます。
「HOWツリー」は手段を抽象度によって階層化することで、同階層の手段についてどれが効果的か理屈立てて比較できるようにします。
従来、横並びの一覧表ではカン任せな優先度決定が行われがちで、現場の納得が弱くパフォーマンスが低下していた問題を解消します。 また、いくつかの方法を巡って議論が対立しても、それぞれのツリーを合致点まで遡ることで、どちらの主張が妥当か比較可能にします。
「WHATツリー」でファイル、メモ、WebサイトのURLなどを体系的にぶらさげることで、結果的に優先度の高い「カテゴリ」が見えてきます。全ての情報を必死に優先度づけしなくても、優先度の高い「カテゴリ」の子孫だけ整理すればよいことがわかります。 目先の情報の整理から解放されることで大幅に作業効率が向上します。
ロジックツリーとは、ものごとの脈絡、理屈のつながりを連鎖的に表現したツリーです。
ある仮定を起点に連鎖的に仮説を構築し、現実と対比することで、複雑に見える世の中の出来事から様々な傾向や法則を見出すことができます。
ツリーは人類の文明・科学・社会を支えている論理思考のプロセスそのものです。
複雑な議論の内容や組織の方針を口頭や文章で正確に伝えるのは困難ですが、ロジックツリーはこれらを適切に表現することができます。
思考法について「ツリー」という表現が現れたのは前世紀からですが、根本はギリシャ哲学の演繹・帰納思考にはじまり、西洋の科学、宗教、社会、経済、あらゆる分野のベースになっています。
ロジックツリーは世界的に有名な米国のコンサルティングファームであるマッキンゼーでは1960年代頃から「イシューツリー」や「ピラミッドストラクチャ」という呼称で、コンサルタント達の基本思考ツールとして使われてきました。
紙で扱うには勝手が悪いからです。
ツリーを描いては考え、修正しながら実態と比較して活用していくには、手間がかかりすぎます。
この煩わしさのために、その効果を知る一線のコンサルタントでも、何かの企画や分析の初期段階にのみ使用して、実際のプロジェクトの推進中に日常的に活用することはありませんでした。
プロですらこうですから、私たち一般人にとっては最初から使う気力が出ないのは無理もないことです。
今世紀に入り、一度マインドマップをはじめとするロジカルシンキングのブームがありました。
残念なことにツリーの効果、とりわけ大局を見渡せる絶大なメリットがよく伝わらなかったため、非常に狭いシーンでの活用・普及に留まりました。
わかりやすい文章や会話はもともとその内容に適切なツリー構造を持っています。
最近まで人類は、伝えたいことを頭で整理したツリーをそっくり書き出すのは現実的ではないため、代わりに「章立て」による文書を用いてきました。
しかしこの方法だと何段も深く階層を組めません。
結果今日のように従来のやりかたでは、社会組織とその扱う情報が複雑化して溢れ返ると、全くものごとの「関係」を表現できなくなってしまいました。
まさに今のわたしたちの社会や会社組織のように、全体像が見えなくなり、人々が混乱し始めている原因はここにあるのではないでしょうか?
ロジックツリーを容易に活用できれば、ものごとの本来の関係を素直に表現できるので、この「見えない」問題を解決できるはずです。
ビジネス分野では3CやSWOT分析など様々な思考・分析フレームワークが活用されていますが、どれも現場よりの特定の用途に限定されたツールです。
一方、ロジックツリーは戦略レベルから現場レベルまで最も汎用的に思考や議論に使えるツールです。
なぜなら私たちの会話も文書も本来はツリー構造だからです。
もっとも素直な情報の表現形式でありながら、紙や口頭でツリーは直接表現できないために、今日まであまり着目されなかったといえます。
TreeViewsはこのロジックツリーの紙上での活用の問題をソフトウェアの力で解決しました。
試行錯誤も修正も普通の文書編集以上に簡単になりました。
だれもが手軽に日常的に縦横無尽に構築、活用できるように設計されています。
そして、紙や口頭では表現できなかった複雑な物事の関係や優先度をツリーで的確に表現できるようになったことで、経営などの組織運営などで最も欠けていた戦略レベルのマネジメントや意識合わせが可能となります。
そのうえ、ツリーで構造化された情報を即座にOffice文書やテキストなど見慣れた文書形式に変換もできます。
このページ自体も下記のようなツリーから作成されています。
「Howツリー」は目的と手段の関係の連鎖を示すツリーです。
戦略と実践の関係など、組織の方向性の視覚化と整合性を管理することができます。
人類が、とりわけ日本人が最も活用できていない大変有用なツリーです。
Howツリーを見ながら組織運営できれば、会議などでの意識合わせやマネジメントの効率が劇的に向上することでしょう。
「Whyツリー」は複数の問題の根本原因を分析したり、逆に一つの問題を構成する複数の原因を漏れなく分析することができます。
構造、使用法は日本の製造現場の「カイゼン」の際に活用されている魚骨図と本質的に同じです。
「Whatツリー」は収集したブックマークやファイル、メモなどの情報を分類整理してアクセスしやすくまとめたり、プレゼンテーションや文書などの構成を行うことができます。
組織図やWindowsやmacOSのエクスプローラーやファインダーでのファイルの見え方はこのWhatツリーです。
ロジックツリーを使って考えたり議論することで、わたしたち日本人に強い傾向のある「本質に立ち返らない」クセをなおすことができます。
つまり、ものごとを考えるとき、細かいことばかり考えて大事なことを見落とすクセを取り除けます。
「本質に立ち返らない」クセとは具体的にはどういうことでしょう?
図で逆の傾向のある白人と比較してみましょう。
※民族による思考の傾向の違いは、その民族の歩んだ歴史的背景や言語学的な影響など様々な原因が考えられますが、きこりソフトとしてのその解釈、説明は別の機会に譲りたいと思います。
思考範囲が狭いクセは創造性に影響します。
ここでは世界的にヒットしたロボット掃除機を例に、これまで家電大国であったはずの日本人がなぜ製品化できなかったのかを見てみたいと思います。
以上のように実際に図にすると何ということもない気もします。
しかし、普段わたしたちは「見えない」というだけで、簡単に見落としによる誤りをおかしてしまうものです。
それをTreeViewsで視覚化するだけで防止できるメリットはとても大きいとは思いませんか?
階層的に物事を整理することで、横並びでは比較できなかったことが評価・分類できるようになります。
見えていて比較できるために、必要に応じてすばやく優先度を決断できます。
ツリーで考えると、相手の主張がどこから出発しているのか、期待違いから理解の行き違いが起きていないか、「見ながら」お互いに確認できます。
どこまで合意できて、いまどんな範囲のどのような論点を議論しているか「見えている」ので、堂々巡りもしにくくなります。
見えていることで、本質に立ち返らないクセを自覚できるようになります。
慌てて各論に進むまえに、何のために、なぜその議論をするのかを容易に探ることができ、可能性を見渡せるようになるので有効な選択肢や意外な重大リスクに気づきやすくなります。
ルンバの例に挙げたような見落としが回避されれば、短時間でより良いアイデアにたどりつき、またその候補が複数あってもどれから手をつけるべきか判断できるようになります。
仕事をHowツリーでしっかり視覚化しておけば、お互いの仕事の状況や方向性を把握できます。
見える化によって、無用な勘繰りや勘違いは起きにくくなり、仕事が効率化されるだけでなく、成果も明確に図示されるので、評価もフェアに行いやすくなります。
このページはTreeViews1.0のエクスポート機能で生成したHTMLを用いて作成されています。
サイト構成管理_見える化の威力とは?.tvm
このページの生成元となったTreeViewsマップです。
※画像はWeb上のフォルダが基準になっているので、ダウンロードして開くと表示されません。